それは人権侵害のパワーハラスメントから始まりました。

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 アボットジャパンは米国アボットラボラトリーズの日本法人で、"A Promise for Life" を企業理念として医薬品・診断薬・栄養剤の製造・輸入・販売を行ってる世界の医療を担うトータルヘルスケアカンパニーです。

そんなクリーンなイメージを持つこの会社でこんなことが起こりました。

 2008年9月1日17:00頃、アボットジャパン人事本部に勤務していた女性正社員である組合員Aさんは、突然、社内の会議室に呼び出され、元人事本部長U氏とサービスセンター部長M氏から自宅待機を命じられました。
その理由は複数の社員から「Aさんが社員の給与と健康情報についての個人情報の漏えいをしている」と通報があったからだというのです。

その後、元人事本部長U氏はAさんを9/2,4,8の3回に亘り、都内の某有名ホテルに呼び出し「事情聴取」なるものを行ないました。

Aさんが自宅待機を命じられた理由である「Aさんがいつどこでどんなことを言ったのか、通報者が何を以って個人情報の漏えいと言っているか」の具体的なことを知らされすこともないまま・・・。そしてU氏は「社員のメンタルヘルスについて知っていることを話せ」とAさんに言いました。

Aさんは混乱し、通報者が何を以って個人情報の漏えいと言っているのかを教えてほしいと懇願しました。

なぜならAさんの業務は人事本部で福利厚生の業務を行っており、会社のクラブ活動・慶弔・保養所補助金申請・産業医の相談受付・健康診断受診受付・財形貯蓄募集など給与に関しては全く情報にアクセスする権限はありません。これはアボットジャパンの会社のアクセス権限表でも公然とされているものです。

9/8の席上でAさんは元人事本部長U氏からAさんが個人情報の漏えいをしたと通報された2つの事を知らされました。
1.10人以上の飲み会の席で、Aさんがある社員が民間のエステでしみ取りをしたという話をしていた
2.10人以上の飲み会の席でAさんが、元人事本部長U氏と特定の社員たちとよく出張に行っているといった
Aさんがそれは「個人情報の漏えいでなく、周知の事実です。」というと元人事本部長U氏は急に怒り出しすぐにAさんを処分すると言いました。

Aさんはその後、元人事本部長U氏とサービスセンター部長M氏から「アボットジャパンで懲戒委員会が開かれ、Aさんの懲戒解雇が決定した」ということを告げられ、U氏、M氏の両名から「あなたの将来のためだから退職願いを書け」と言われました。

Aさんは精神的に追い詰められ自律神経失調症となってしまいました。
なんら申し開きの場も与えられず、個人情報漏えいと言われている具体的な内容も開示されず、適正な手続きを踏まずに懲戒委員会が開かれ、「懲戒解雇」を決定したという会社に対しAさんは東京都労働相談センター(旧労政事務所)にあっせんを申し出ました。
元人事本部長U氏と国際法務部長S氏はあっせんを拒否してきました。

その後、元人事本部長U氏と国際法務部長S氏はAさんの勤務地とは異なるアボットジャパンの松戸第二工場のひとけの無い会議室でAさんに業務の引き継ぎなるものをさせました。
その最中に、U氏とS氏の二人でAさんへの退職勧奨を行おうとしました。

直接の上司でもあったサービスセンター部長M氏も「あなたが退職願いを書いた時が自宅待機が終わる時だ」などといい、Aさんをなんとか自分から退職させるようにしようとしました。

2008年10月21日にAさんが会社代表取締役兼社長I氏に「要望書(懲戒委員会で決定したことに異議を唱えるもの」を提出するために出社し、PCを立ち上げるとAさんの会社のPCからは権限が削除され、
次にPCが取り上げられf0236715_2333353.jpg
f0236715_234412.jpg社内に入るためのセキュリティーカードは無効にされ、トイレに行くために廊下に出ると二度と社内には入れないようになっていたのです。
Aさんは何の説明もないままロックアウトされたのです。

Aさんはすぐにセキュリティー関連部署の情報システム部長F氏に問い合わせるとF氏は「人事本部長U氏の指示です。」と言いました。

10月27日にAさんの自宅に会社から、10/21に「回答書」なるものが届けられました。なぜか会社I会長宛てに提出したのにも関わらず国際法務部長S氏が書いたものでした。
そこには事実とは全く逆のことが書かれており、しかもAさんの人格を否定したあらゆる侮蔑の文言をちりばめたいわば人格否定と人権侵害の数々の言葉でした。

Aさんは再び、精神的ダメージを受け、身体のさまざまな箇所に支障をきたすようになり通院を余儀なくされました。

2008年11月7日に会社は自宅待機中であるにもかかわらずAさんの給与振り込みを止めてきました。Aさんは経済的に「日干し」になってしまいました。

Aさんはアボットラボラトリーズのコンプライアンス部(OEC)に救済の申し立てをしましたが、2010年1月9日、日本を傘下にするアジアパシフィックの人事シニアマネージャーT氏がそれを「人事本部の問題だから」などといい、今度はT氏が「この退職願にサインをすれば3か月分の給与と退職金を支給します。」といってきたのです。
OECからは救済申し立てに対する審理の内容や、どのように検討したのかの情報の開示すらもありませんでした。

東京ユニオンの組合員であったAさんはこれを公然化することとし、2009年1月31日にアボットジャパンに団体交渉を申し入れました。
すると会社は2月25日に11/7から停止していたAさんの給与を支払いました。

その1ヵ月半後、翌2009年3月12日に東京ユニオンとの第1回団体交渉が開催されました。
この席でAさんは初めてAさんが行ったとされる個人情報漏えいたるものを示されました。

それは、Aさんが業務上知りえないこと、社内で公然とされていること、当の本人が周りに話していること、社員が皆知っていることでした。Aさんはそれを理由にこの団体交渉の席で会社の代理人弁護士らから不当にも解雇をすると告げられました。

このようなめちゃくちゃなことがあってもよいものなのでしょうか?

Aさんは4/10、東京地方裁判所に不当解雇の撤回と、元人事本部長U氏が行ったパワーハラスメントに対しての謝罪を求めて告訴しました。

2009年5月25日に地裁が行われた1週間後の5月31日に元人事本部長U氏はアボットジャパンを退職してしまいました。

東京ユニオンはアボットジャパンに対して第2回の団体交渉を申し入れましたが、現在に至るまでアボットジャパンとその代理人と称するN・O・T法律事務所の弁護士ら2名は団体交渉を拒否し続けています。

私達は東京ユニオンはいかなる場合でも労働者の人権を侵害したり、適正な手続きを踏まずに労働者を解雇すること、また憲法で保障されている生存権を奪う行為などを断じて許すわけにはいきません!!

東京ユニオンは、外資系によくみられる従業員を「ロックアウト」した後に、ありとあらゆる方法でほかの従業員との接触を遮断し、水面下で当該労働者に精神的なダメージを与え続け「自分から退職に追いやる」ような非人道的な退職強要などを許すわけにはいきません。
また、労使関係というのは代理人弁護士にすべて丸投げするというものではないのです!!

Aさんは精神的なダメージを与え続けられても「泣き寝入り」せず、職場復帰に向けて闘う道を選びました。
この女性社員Aさんの不当解雇撤回と早期の職場復帰にむけ、東京ユニオンは各医療関係のユニオンなどと連帯し、今後もアボットジャパンに対して抗議活動を続けていきます。

日ごろのご支援に厚く感謝するとともに、今後も引き続き皆さまのご理解・ご協力をお願いいたします。
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by tokyo-union-tf | 2010-05-01 13:18 | 1.アボット争議の経過

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