ちょっと労働雑学 その1 どうやって労働組合は生まれたの?

f0236715_12473565.jpgそれはイギリスのパブで生まれました。

世界最初のユニオン(労働組合)は、イギリスにおける「産業革命」から始まりました。
18世紀終わりごろ、機会による大量生産の開始により、資本家と農村から都市に流れ込んだ働く人々(賃金労働者が)生まれてきました。

当時、この働く人たち(労働者)はなんと1日14時間から15時間働いていました。
1日24時間のうち14~15時間働くということはいかに過酷でつらいことであったかというのは想像できますね。

今のように洗濯なども機械がやってくれるものでもなく、電子レンジも冷凍食品も、コンビニも近くにファストフード店もない時代です。もちろん冷暖房が完備されている現在のオフィスビルや工場とは程遠い労働環境でもありました。

機会によって職を失ってしまった熟練職人である労働者たちが「機会破壊闘争」などを行いましたがそれは徹底的に企業(資本家たち)の手によって弾圧されました。

そんな悲惨な生活を送っていた働くひとたちの唯一の息抜きの場所がパブ(居酒屋兼コミュニティーハウス)だったのです。

見ず知らずの人たちが、おしゃべりをしながらお酒を飲みながら仕事への不満やこれからの不安、さまざまな心配や身の上話などを語り、会社(使用者)への怒りや不公平感などをぶつけ日々のストレスを発散していたようです。

何か現在に通じるものを感じますね。

やがてこの働く人たちは、病気になったりケガをしたりしたときに(当時は医療保険などもありませんでした)それぞれのお金を出し合って助け合うような仕組みを作りました。

そのお金は「パブの親父」が預かり、管理していました。
今でいう、共済制度や労働金庫が生まれたのです。

労働ダンピングを許さないぞ!

そのうち、お互いの賃金や働く環境をお互いが知るようになり「みんなでこれ以下の安い賃金で働くのはやめよう!!」(最低賃金協定)という取り決めが始まりました。
次は「これ以上長い時間働かないぞ!!」という労働時間の取り決めも始まりました。

働く環境(待遇制度)を改善しようという働く人たちの輪がひろがり活動は一つの町から地域へそして国全体に広がっていったのです。

世界最初のユニオン(労働組合)はパブに組合事務所を置き、パブの店主がユニオンの代表(委員長)兼会計でした。

経営者への要求の行動、議会への要請の行動なども行われストライキも行われました。

1799年イギリス政府は「団結禁止法」を制定。ストライキもユニオン(労働組合)も犯罪とされてしまいました。

しかし、働く人たちはこれにひるまず、周りに悟られず非公然にユニオン活動を続け、この運動はヨーロッパ全土に拡がり波及していきました。

いつの世も政治家や資本家たちは、自分たちの利益のために働く人たちが必要です。

労働者によって自分たちの立場が危うくなるよりはユニオン(労働組合)を国家の政治構造の中に組み入れることが賢明だという考えになり、1824年「団結禁止法」は廃止になりました。

それじゃ日本は? これはその2に続きます。
[PR]
by tokyo-union-tf | 2010-05-26 12:05 | 7.知っておこう!労働法

このブログの携帯からのアクセスはこちら。


by tokyo-union-TF