アボットジャパン裁判ってどこら辺まで進んでいるの?

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アボットジャパンの裁判にかかわらず、「裁判ってなんでこんなに時間がかかるの?」「裁判の用語っていまいち難しい・・・。」という質問を良く耳にします。
そんな方々へアボットジャパンの裁判を元に現在の進行状況などを説明させていただきます!!
アボットジャパン事件は「民事裁判」で日常生活で起こる法律上の争いを解決するものです。
テレビの報道やドラマの場面などで目にする「刑事裁判」とは異ります。

アボットジャパン事件では原告Aさんは被告会社を「地位保全」と「損害賠償」の2つの争いについて東京地裁に解決を求めました。裁判は会社の本社所在地(アボットジャパンの本社は東京都)の管轄であるので東京地方裁判所に訴えを起こしました。

地位保全とは会社が労働者を不当に解雇した場合などに、働く者の地位を守る手段としてこの制度が利用され、アボットの社員であることを明確にするもの。損害賠償とは主に不法行為などで損害が生じた場合に、その原因を作った者が損害の埋め合わせをすること、つまり元人事本部長らがAさんに行った人権侵害(パワーハラスメント)によって精神的なダメージを負ったことに対する損害を請求しているものです。

通常の裁判は約1年くらいかかります。近年では日本の司法判断、つまり長引く裁判が問題になっており、早急な問題解決のためにスピードアップを心がけています。
地方裁判所で行う(第一審)通常の手続きとしては

 STEP1. 裁判所へ原告からの訴状提出
 STEP2. 裁判所の訴状受理・相手側への送達
 STEP3. 被告会社の答弁書提出(訴状に対しての認否)と証拠の提出
 STEP4. 第1回裁判(準備書面の提出) ~ 数度に亘る準備書面の提出
      *準備書面とは自分の言い分を書いたもの。
 STEP5. 争点整理(争いのポイントや証拠を整理し、確定する事)
 STEP6. 証人審問(証拠調べ)
 STEP7. 和解打診
 STEP8. 結審
 STEP9. 判決

 次のSTEP
 この判決に不服がある場合は上級の裁判所(高等裁判所)に不服を申し立てる(控訴)ことができ、その裁判に
  憲法の違反がある時等には最高裁判所に不服を申し立てること(上告)ができます。

アボットジャパンの場合
STEP1. 2009年4月10日に原告Aさんから東京地裁に「訴状」を提出しました。
  裁判所はこれを受け付けるかどうかの審理をして「受領」されました。
  「訴状」とはAさんが「これこれこういうわけなので会社の解雇が不当であること、元人事本部長U氏に  このような手段で不当な扱いを受けた」← (リンク先で訴状の抜粋をご覧になれます。)という訴えを書面にして提出しました。

STEP2. 2009年5月、裁判所からは裁判として成立する案件であるという判断の元、即刻、原告から
  の「訴状」をアボットジャパンの最高責任者である
  代表取締役会長兼社長 池田勲夫氏と元人事本部長A・U氏に送達しました。

  会社側は弁護士らに「この事件を宜しく」と改めて「着手金」を支払います。
  東京都労働委員会の審問での証言では"この時、すでにアボットジャパンは「東京ユニオンとの労使紛
  争に関する件」で長島・大野・常松法律事務所の荒井弁護士と細川弁護士に代理人を委任していた"と
  証言。会社側弁護士は2009年3月12日の団体交渉の席で、具体的な理由も示さないままAさんに一
  方的に解雇」を言い渡しました。(労働委員会の証人審問で弁護士らは「まず解雇ありき・・・後は
  裁判でもなんでも起こして下さい。」という姿勢で団体交渉に臨んだことを証言)
  もちろん、ユニオン側が労働者の権利のためにそれに抗議することを予想されているにも関わらず・・
   (労使の紛争を拡大を主導することで一番得をするのは誰なのでしょうか?)
   しかも「解雇」をしておきながらも「どうもU氏が言っていることと事実関係が違うな?」と思った
   のか、弁護士事務所でAさんに事情聴取を行いました。(裁判対策のため?)
   「あとで社内の通報者と関係者から同じように事情聴取をしてその結果をユニオンに知らせます。」
   と約束しておきながら、「その事情聴取の内容」は裁判が結審した今も未だにAさんには開示し
   ていないのです。

    (ユニオンは被告会社から代理人弁護士にどのような件で会社から委任をうけたのかの委任状を提
   出してほしいと要求しましたがそれさえもまだ果たされていません。)

STEP3. 2010年5月25日の初回裁判迄に被告会社は「答弁書」を作成しなければなりません。
  初回裁判で訴状に対する被告側の応答を書いた「答弁書」は提出されませんでした。
  「答弁書」は訴状に対しての「認否」を行うものです。
  つまり、相手の主張する事実を争うかどうか答えることを記載した書類を提出します。
  相手の言っていることに(訴状)について、段落・または事実ごとに
  ・争う場合は「否認する」または「不知(知らない)」
  ・争わない場合は「認める」
   と簡潔に書けば良いだけです。
  
  2009年5月31日・・・初回裁判の1週間後に元人事本部長は大切な案件があったのにもかかわらず「会社の
  決定」で「割増退職金」をもらい「自分の選択?」で会社から去ったと裁判で証言しました

・2009年6月29日  第2回 裁判ようやく会社からの答弁書が提出されました。

  ここまでは裁判所の法廷で行われます。
  アボットジャパンの代理人からこの「答弁書が提出されたのは第2回目の裁判」であり34ページに亘る
  大作でした?! ← (リンク先で抜粋をご覧になれます。) 

  ここで訴状を提出してから答弁書を受け取る迄にいたずらに3カ月の月日が経ってしまったのです。
   *現在の裁判の日程を決めるときは裁判官、原告弁護士・被告弁護士のスケジュールを調整し次の裁判
    の日を決めます。裁判官の日時の提案に対し片方の弁護士が1人でも「日程が合わない」というだけ
    で次回の裁判の日はどんどん後に伸びていきます。
    会社は個人よりも経済的に余裕があり、裁判の期日が延びれば延びるほど、個人は経済的にも精神的
    にも苦しい立場に追い込まれます。
   「裁判引き延ばし」という手を用いて個人にプレッシャーをかけ裁判を長引かせることで「あきらめ
   させる手段」等を用いることもあるのです。
   東京ユニオンは会社に「裁判の引き延ばしをやめ速やかに解決をしてほしい」と抗議しました。
   *裁判所にも「夏休み」というものがあり一般的に8月2週目から3週目にかけては裁判の日程はお休
    みになります。そんなスケジュールのロスもあり、審議の開始は訴状提出から4カ月後になってし
    まいました。    

STEP4. 2009年8月18日 第3回 裁判 原告からの認否反論
  これから「口頭弁論」という手続きに入ります。
  民事の場合の「口頭弁論」とは原告・被告の順に「準備書面や証拠書類」という書類を作成し提出しあ
  うものです。場所は法廷から「ラウンドテーブル形式」ということで裁判所内の「会議室」で行われて
  行きます。もちろん、法廷での裁判と同じ形式で傍聴者も出席できます。

・2009年9月29日、11月12日、12月22日、2010年2月8日口頭弁論を行う。
  出席者は会社側からは国際統括法務部長と弁護士2名。

・2010年3月24日 口頭弁論
  ここでようやく「証人審問の具体的な計画」が決められた。ここまで審議を行ってくれた鈴木裁判官は
  来月から異動となり、新しい裁判官がこの事件を引き継ぐことになるため、鈴木裁判官は今までの引き
  継ぎとしての「争点整理案」を書いてくれることとなった。
  裁判官も公務員なのである。一般的に3年の期間で異動がある。
  *アボットジャパンの新N人事本部長が出席し被告側はS法務部長と弁護士2名の4名となった。

STEP5. 2010年4月26日裁判所から「争点整理案」が出され新裁判官に委ねられる。
  *5月の連休もあったことから次回の裁判は6月1日に決定。前回の争点整理案についての双方の意見書
   が提出され証人審問に向かう。
・2010年6月1日証人審問は9月7日に決定。
  8月の夏休みをまたぎ双方スケジュール調整の結果、証人審問は9月に決定された。

STEP6. 2010年9月7日 ついに証人審問(証拠調べ)!!
神聖な「法廷の場」で真実を述べ嘘偽りのない事実を明らかにする場所。
Aさんは正々堂々と事実を飾ることなく淡々と述べていました。(凛々しかったですよ♪)

STEP7. 2010年10月4日 和解期日
裁判官からの心証(証人審問でどのように感じたか)等を踏まえて解決に向けて双方歩み寄りの打診をする場。
和解とはいっても双方の「和解」の意味が異なった場合、解決(歩み寄る話し合いの場)を設けることを言います。
・2010年10月18日 11:15- 裁判官のご厚意で再度和解期日が設けられました。

STEP8. 2010年11月30日 結審
双方の和解内容が食い違っていた場合、和解が成立しないので裁判所から「アボットジャパン事件」として判決文を書きます。という宣言の場。

STEP9. 2011年2月22日 13:10- 判決
アボットジャパン事件として裁判所から「判決文」が下されます。と、同時に日本の労働事件の判例として歴史に刻まれます。今後の労働裁判判定の礎となります。こうして働く人たちが判決を勝ち取るたびに働く人たちの人権を守るための軌跡となってきました。アボットジャパン事件の内容も公的に開示されますし、どこでも閲覧できます。

STEP10. 公的な判決を「不服」とすれば高等裁判所に申し立て再び事実関係を争うこととなります

続く
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by tokyo-union-tf | 2010-10-02 22:49 | 2.アボット裁判経過

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